ー  ガラ

ー  ガラ

yjimage-2.jpeg天才・サルバートル・ダリの妻ガラは、
「金にとりつかれ、夫を酷使し、堕落させた魔女」と呼ばれていた。
 
ふたりの出逢いは真夏のスペインだった。
ダリは無名の若き画家、ガラは著名な詩人の妻だったんだけれど、恋に落ちたふたりはパリで暮らし始めるんだよ。
 
ダリは当時、単に奇怪な絵を描く画家としかみられていなかったんだもん。
売れなかったんだ、全くねz!
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ガラは彼の才能を認めて貰うため画廊を尋ね廻ったんだ。 

そんなガラを見て、ダリが飲まず喰わずで描き上げたのが 
《 記憶の固執 》なんだよ。
 
この絵が、アメリカの画商に売れたんだ。
 ここでふたりの運命は決まるんだ。
 「アメリカならあなたの絵は、売れる!!」ってね。 
ガラはダリを説得してアメリカDSC05547.jpgに渡り大々的なプロモーションを展開したんだ。
 
のちにダリの代名詞となった奇抜なルックスとパーフォーマンスも、彼女がしかけた戦略だったんだよ。
 
ガラはね、ダリの才能を大衆にも広めたいと、
ダリ自身を広告yjimage-3.jpeg塔に仕立てあげたんだ。
  
そんなガラは、周囲の芸術家からは、相当に非難されたんだけれどさ、彼女は、彼女のやり方を貫いたんだよ。   
そしてダリはそんなガラを、より深く愛していったんだ。
 
DSC05531.jpgダリがガラを必要としていた理由・・・。 

それはダリの心の闇に隠されていたんだよ。
彼には自分の誕生前に死亡した同じ名前の兄がいたんだ。
だけどね、すでに存在しない兄と同じ名を付けられたことで、
彼は生涯、自分の命を実感できずに苦しむことになるんだ。

描くことが自らの存在を懸けた闘いであったダリを、
誰よりも理解してくれたのがガラだったんだ。

 
DSC05496.jpgダリはこう言っているよ。
 「ガラは、私を現実から、守ってくれる殻(から)である」
ともすれば、あれだね。自分の内面世界にこもりがちになるダリを現実世界へと引き戻し世間から守り、
「自分の呼吸」をさせてくれたのがガラだったということ・・・・・・・・

DSC05545.jpgこの絵は展覧会でも展示されていた 
《ポルト・リガトの聖母》

絵の中心の聖母マリアはガラがモデルだよ。

 そしてソの胸に抱かれたイエスは幼い日のダリの姿ともとれる。

ダリにとって彼女は、魔女どころか
聖なる存在にまで昇りつめていたんだよ!

「ガラの存在無しでは、私はダリになりえなかった、
彼女は私の母であり。私の酸素だった」

 
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「ー  ガラ」へのコメント

ダリって大好きなんです。オイラが一番好きなのはマグリッドだったと思いますが、わたしにはダリが一番です。

知らないことばかりでした。 ダリ展は行きます。 予習ができて とても良かったです。ありがとうございました。

あずささんの、「いいきもち」のブログ、読んでいて私もとっても いいきもち になりました。

おやすみなさい
わたしもダリに詳しくなっちゃたみたい。
学芸員って説得力あります。

オレもいくよ。 スペインまで行かなくてもダリを味わえるなんて、チャンスだからよ!

しばらくぶりにコメントする。 いま事故で入院中、ひまでひまで、アーカイブ見直して時間が潰してる。助かってる。

あずささんの お風呂やさんでの「好きなこと」
2.並んで頭を洗う
5.ヨーグルトを飲む
私もやってるよ。 共感です( ^^) _

僕は、「ガラは、私を現実から、守ってくれる殻である」というところが衝撃だった。 
 殻ですから。

スペインの サルバトーレ・ダリ美術館は卵のモニュメントで覆われています。 
 ダリの卵への思いが、ガラへの想いがよく現れていました。

SY牧場のゆーこです。おはようございます。
 「ガラの存在無しでは、私はダリになりえなかった、
彼女は私の母であり。私の酸素だった」
芸術家ってこういう人「多くないですか。
 プロ野球選手にも、こういう感じの人がいる。
おもしろいですね。

今日も雨です。
 
さて、ダリと奥さんのガラって姿も似ていると思います。
 ブログ最後の写真を見てそう思いました。

なかなか 面白い話 いろんな事で『トラウマ』になることがあるが その 環境(ダリは 殻といっているが)から抜け出すためには ガラのような人の助けが必要なこともあるだろう
オイラがこんな事して ステップアップしても 許してくれる 世界には 存在していないことは 明白 
また誰もがこんな方法で 殻を破ったら 不倫と呼ばれ 抹消されかねない
日本では 平気かもしれないが オイラには 許せない世界であることは 間違いない
トラウマから解放され 才能を開花させる方法 これしかなかったのだろうか?
 

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2016年9月23日

         

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