〒252-0807
神奈川県藤沢市下土棚540
小田急線長後駅西口下車徒歩5分
受付: 9:00?13:00/14:30?18:30
(土曜は17:30まで)
休診日: 木?日曜?祝日
TEL: 0466-45-4420
アメリカ人の父は、彼女がこどもの時に亡くなった・・・
そしてイギリス人の母親の手ひとつで育てられたんだ。
彼女は、学校へは行かなかった。
自宅で教育を受けることになったんだ。 今は日本でも、フリースクールとか、あるけど、彼女の誕生は1890年・・・
とても奇異なことだったんだ。
それでも音楽が心の支えだだった彼女は、16歳の時に、パリの音楽学校へ進んで行った。お母さんも、娘の夢を、一生懸命に、自分の生活をも切り詰めて
後押し、したんだね。
でもなー、彼女には、どうにも成らないほどの、致命的な欠点があった。あー・・・・・
それは、人前に出るとね、生まれたての仔羊のごとく、プルプル、プルプル、プルプル震えちまうんだよ。 病的とも言えるほどの極度のアガリ症で、医者にも匙を、投げられ、
「ここまでくると、努力とか、クスリとかではどうにもならない」と 太鼓判?を押されちまったんだ。
「わたしは、お客さんが、誰もいないところでしか、本領発揮できないの・・」
結局、これでは、プロの演奏家になれるはずもなく、子供の頃からの憧れは、断念せざる得なかった。
これには、本人も、母親も意気消沈・・・そもそも、人と接することも苦手で、幼少期から自宅学習してきたくらいだから、社会にも上手く溶け込めない・・・
毎日、家でウダウダ、ウダウダ、ウダウダ・・ お姉さんに、「生きる屍なの!」と罵倒された。
『じゃあ、内向的な私にでも、できる小説でもこうかな・・』 って思わず出た反論・・・
お姉さんは、「なに言ってるのよ、書けるわけ無いじゃあいの」 『でも推理小説読むの好きだもの』
「はは、それじゃあ推理小説ファンはみんな作家になっちゃうじゃあない!」
『なによ、書いてやるわよ、見てなさい、バカにしてばかりでさ』
きっかけなんてなんでもいいんだ。 むしろビックリするくらいひょんなところに落ちているモンだ。
そして26歳のとき。ついに小説を書き上げたんだ。やはりやってみると大変で、年月を要した。
が、・・・ 1社目ダメ。2社目、ダメ。 コメントのひとつもない。3社目、4社目、5社目、6社目、ぜーんぶダメ、ダメ、ダメ。
それから4年過ぎたある日のこと。 彼女の元に1つの手紙が届く。ある出版社からの呼び出しだった。
極度のアガリ症の彼女が、失神しそうになって行ってみると、
「かなりの、書き換えが必要なこと。もうひとつ印税はなしの条件でやってみますか?」とのオファー。
でも彼女は即答したよ。
「問題有りません。やらせて下さい、是非やらせて下さい」・・と!
私に選択の余地なんて無いんだ・・。 彼女は、心に決めていた・・どんなことでもやろう・・どんな条件でものもう・・と!
こうして彼女は1920年、7社目にしてようやく出版にコギツケルことができたんだ。
タイトルは『スタイルズ荘の怪事件』粘ること4年。・・母さんも姉さんも、もう声さえかけられないほど、内向的になっていったという。 世間からは、バカにされ続けたけれども、でも家族はズッと彼女を応援してきた。
そしていよいよ、ここから彼女の大逆転が、幕を、開けた。
小説を書くことなら、人前に出なくても出来る。
「オリエント急行殺人事件」「アクロイド殺人事件」「そして誰もいなくなった」・・・なんと、
それらの作品は、全世界配給。 聖書、シェイクスピアに次ぐ発行部数(15億冊以上)で、彼女は『ミステリーの女王』とまで言われる様になった。
アガサ・クリスティー女史・・・オイラがもっとも支持する作家のひとりだよ。
推理作家では文句なしの一番だ。
次がエラリー・クイーンね!!
世界で最も権威のあるとされる、アメリカの 探偵小説・推理小説クラブが、現代のベストセラーノベルはすべて「探偵小説のチャンドラーと推理小説のクリスティーの焼き直しに過ぎない」と厳しい指摘があったくらいだ。
アガサ・クリスティー・・・アガリ症でなかったら作家への扉は開かなかった。
ありがとう・・アガリ症
ありがとう・・・内向的な性格
ありがとう・・・『あんたには 無理よ!』
欠点・・って 『欠』かせない『点 』・・・
ここに気づいた
アガサは、自分の人生を自分の流儀で生きた・・・・
気づかずに いれば、人前で演奏できないチキンハートな音楽家で、オイラも知るよしもなかったんだ。
「憂鬱なことや悩み,よってらっしゃい、よってらっしゃい」
希望の芽がそれに、正比例して必ず吹き出る
・・・
極度のアガリ症・・・・・Thank you Thank you Thank you Very much
Thank you Thank you Thank you Very much・・・・私の人生・・・アガサ・クリスティー
宇宙な日 << 前のブログ記事 | 次のブログ記事 >> 火星からのメッセージ