画家のアトリエ

画家のアトリエ

P1000702.JPGスイスのグラン・シャレにあるバルテュスのアトリエが展覧会場で再現されると聞いた。
バルテュスの晩年の作品の産屋であるアトリエには画材をはじめ全てのものが個人の残したまま保たれている。
 これが、世界初でトビで、公開されているんだ。  トビってなにかって、いけねーつい、美術界の業界用語使っちまった。 
トビとは、「東京都立美術館」のことね(^^;)  ちなみに国立西洋美術館はセイビ、神奈川近代美術館はカマキン(もともと鎌倉にあったため)って言うね!

バルテュスは、ピカソから「20世紀最大の巨匠」と言われたほどのパリ生まれの画家なんだ。
P1000710.JPG「この上なく完璧な美の象徴」である少女を生涯にわたり描き続けた。
 「危うい均衡の上に成り立つどこか神秘的な緊張感に満ちた作品」を世に送り出してきた。
 扇情的なポーズをとる少女がモチーフなので
フランスの教育委員会みたいなところからは、ボロクソいわれていたけれどね・・。

うーーんオイラは惹かれるんだなー。
バルテュスをこよなく愛した日本人として大々的に公言しているのは江國香織、坂本龍P1000724.JPG一、篠山紀信、吉永小合百・・・・・・
そしてオイラブログで公言しているのはオイラ(^^)/
 
さて、なぜアトリエの再現という大技が今回出来たかというと、「節子・クロソフカ・ド・ローラ」さんの好意なんだ。  
彼女はバルテュスの妻である日本女性。 

『ここは、仕事に命を賭けた一人の画家の息吹を受け止め、その張りつめた空間を栖(すみか)としているのです。   ごらんになる皆様に、何らかの形で天来の着想(インスピレーション)が生まれますことを念(おもい)つつ』    ・・・・・ 節子・クロソフカ・ド・ローラ
P1000829.JPG
このアトリエを見れたことは大きかった。 
 まるでオイラの理想の終着点をデジャブーでみせられたかのようだった。  このアトリエのキーワードは「光」だ。  
未知の歌や匂いや不思議な景色を探しに星のない空を見上げて溢れそうな星を描く・・・・・ 
こんな形容がよくに合う。

作品の紹介もしちゃおうかな。 トップの企画展の顔になっているのが赤いスカートの少女の絵、「夢見るテレーズ」  
 なりつつあP1000824.JPGるもの・・過渡期特有の危うい美がキャンパスに光る。これはメット所蔵。メットはメトロポリタン美術館ね・・・
おいおい いい加減に業界人ぶるのヤメロヨーってか(>_<)

右上は「地中海の猫」  バルテュスは気の遠くなるくらいの猫好きだったんだ。
左は「窓」 地味だけれどオイラの好き作品。 オイラが映画監督で最も尊敬しているヒッチコック監督の「裏窓」にダブるんだよな。

右下は「美しき日々」 実物をみたときに一番ドキッとした作品だ。
P1000837.JPG バルテュスは幼少の頃から日本に憧れて居たので日本をモチーフにした作品も多いんだ。

一流に触れると「地平線の位置が変わる」・・
あのアトリエはキタなー!   
砂漠が遠くに見えそうな時に蜃気楼が現れる感覚だ。
P1000708.JPG
バルテュスは92歳で無くなるまで誰のアドバイスも受けずに描き続けた「孤高の画家」だ。
92だよ!  ここ創造的エネルギーに触れる事が出来ただけでも オイラにとって 今日は 「素敵な日曜日」になったよ。

 外人も多くて一瞬、海外気分さ。
さすがはバルテュスは世界中にファンがいるね!
 
トビの外にある野外展示物・・・何度見ても、デメンティナルな空間に連れて行かれちゃうよ!
 作品名ーメビウスの立方体
P1000718.JPG

「画家のアトリエ」へのコメント

このブロブの読者は 何と幸せ者か。 
師匠の好みに偏るが それでも 素人が気付かない 知識 作品など一流の解説入りで 教えて貰える。
今回の絵画も ボーと過ごしていたら
何も知らないでいただろう 崇高な価値ある芸術作品を。
オイラは、おかげで 得をした気分を味わえた。
 
 節子・クロソフカ・ローラさんの解説付きのアトリエ。
何事も 頂点を目指す師匠には ウキウキする時空だった事が容易に 想像できる。
ところどころに カタカナでの 言葉が出てくるが 難しく考えないで 読んだ方が 全体の文節がよくわかる。(雰囲気も含めた正確な日本語がないと思った方が 夢がある)
師匠   夢を 愛読者に 分け与えてください。 
心臓がドキドキするような……。 (『自分の足で探しなさい』といわれそうだが)
GWを 上手に行動し 至福の時間の中で過ごした 師匠に 敬服。
オイラたち 凡人も 時間の無駄遣いを しないで
今やりたいこと 今で なければやれないこと そのような 『今』を中心にした 行動を起こそう。

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2014年5月12日

         

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