《西栗栖》nishi-kurisu

 《西栗栖》nishi-kurisu

昨夜10時半、オイラはこの無人駅 《西栗栖》で、唖然喰らっていた。 P1120430.JPG

P1120428.JPG兵庫県の山の中の駅なんだ。終電はとっくにない。
もともと無人駅の上にオイラ以外の生物の気配もない。

10時半なんて未だ、宵の口じゃーない(^_^;)なんて思うのは、都会の話で、ここは真っ暗な闇の世界と化している。
駅の灯りだけが生命の灯火に感じたよ。 
駅にある電話帳であらゆるタクシー会社に電話するも、「今日はもう終わり、飲んじまった」とか、「もう、遅いんでかんべんしてくれ」とかそんな返答しかこないんだ。
そもそも、ほとんどのタクシー会社には電話が繋がらない。 とにかく冷える、零下だ。 

松本清張の小説のような設定だ。砂の器、カメダケ・・単語だけがオP1120384.JPGイラの上をそよいでいく。小説家的にはいい経験なのかも知れないけど、オイラは歯医者だもんなー。歯医者的にはもう地獄だよ。寒くてどうにもならない。指をこすってからでないと携帯も動かせず。

なんでこんな状況に陥ったかと言うとね、こうなんだ。 
この日は西はりま天文台に来ていたんだ。例の弟子養成コースね。場所は佐用というところからタクシーで2千円の距離のP1120381.JPG山頂。前にも話したよね。
ほとんど外での観測になったんだけれど、山頂なのに、オイラと来たら半袖にコート一枚なんだよな。もうナメ過ぎね。
観測中からほぼアイスキャンディーみたいに棒状になっていたオイラ・・・。叩けば割れたと思うョ。ガチャーンってね!
オイラ以外はエスキモーみたいな格好していたもの。手袋だってカイロだって必需品だった。もう思いも付かなかった。

山は恐ろしい。 冷えるというより凍りついた。 観測が終わったのが9時、事前にタクシーを呼んでおいP1120401.JPGて、9時半の佐用駅の最終電車に乗るというのが本来の予定だったんだ。 
しかし学芸員の「今回も希望者は望遠鏡の操作の実施試験を行います」という発表があったんだ。天候条件に左右されるので、決定はいつも直前だ。  

そうとあれば、終電を捨てて試験の方をトルのがオイラのスタイルだ。 「ハイ、受けます」と一番に手を上げたさ。 なんせ購入以来、クリニックの屋上から、毎晩星とコミュニケーションとってるもんね。
前回の惨めなオイラではないはずだ。
  他の受験者と共にP1120336.JPGすべてが終わったのが10時過ぎ。
 結果は2名合格で、オイラは満点合格(^^)/ヤッホー とここまでは人生いい色をしていたんだよな。
 
終電がないのは折込済みだったので、天文台から行きに乗ってきたタクシー会社に電話するもツナガラズ?・・・・・   首席学芸員のSさんに佐用駅まP1120398.JPGで便乗させてもらったんだ。 駅に行けば捕まるだろうって思ってさ。 あーあまかった。  
駅前のタクシー会社は個人宅みたいなのでドアをドアをノックしてみたけれど応答なし。 Sさんが「自宅の近くにもタクシー会社あったからそこまで、お連れしましょー」というので、甘えさせてもらった。 しかしそこも空振り、人生灰色にまでなってたなこの時点で・・。
 
そこでさらに下界に向かってSさんがクルマを飛ばしてくれたんだ。 なんだか悪くてさ・・・オイラは、いざとなったら、警察に電話するので、大丈夫なのでランドマークになる場所で降ろしてくれとお願いしたよ。それでやってきたのがこの無人駅 《西栗栖》ってわけなんだ。 Sさんはどうにもならなければ電話くれと、携帯の番号をオイラに託してくれた。  
実際、派出所も20キロくらいのところにしかないらしく、「もーやんなっちゃうなー」をなんども繰り返しながらタクシー会社をあたったよ。

 あたりは闇、人生真っ黒だよ。これじゃー。  野宿は絶対無理。ツカちゃんなら自衛隊経験でのりきれるのだろうけど、温室育ちのPiggyなオイラには生存の可能性はない。知り合いとメールのやりとりをして、なんとか自分の「生」を、確認する。これが「クモの糸」になる。
あー、駅前の情景はこんな。
P1120429.JPG
民家は3軒ほど見えるので(ただしどの家もすでに灯りを消している) 最後の手段は「一夜の宿」をお願いするしかない。 W大リーディングマラソンの課題で「おくの細道」を読んだばかりで、つい芭蕉的発想になるのだろう。 オイラは追い詰められていた。
 P1120362.JPG  
ここで 漸く個人タクシーの人と連絡が取れ、来てくれそうな雰囲気に・・。でも不安一杯・・
いやーあんな心境まずないよ・・。
  夜中に姫路のホテルに着けた、タクシー代が宿泊料金の3倍だった。でも命は助かった。

大げさだと思うでしょう。 あの冷凍庫の中にいたら オイラが決して大げさでないことが分かるよ(T_T)
 始発で姫路をでた。道中、目に飛び込んでくる世界遺産が目薬がわりだ。
 今日は午後から診療、つかの間の休息にこれを綴ってる。

「 《西栗栖》nishi-kurisu」へのコメント

師匠 無謀だよ! 山の上だよ! 晩秋 気温は下がる 周りは真っ暗 でなきゃ 星の観測なんて出来ない事位  常識では?
親切な人々に助けられ 凍死しないで済んだのが 良かった。
冒険というのを超えているよ。 
『宇宙少年』の冒険 危険が伴いすぎるよ。 J君が 帰国第一番 長後は都会だね といった意味 理解できるよね。 
天体望遠鏡の操作の実施試験 現物を購入し連日 高校生グループに怪しまれても めげずに 実行した結果は 正しく評価されましたね 凍死しなかったこと 実施試験満点合格の 両方に バンザイ!! 今日、アイソン彗星を早朝肉眼観測しようと構えていたら 曇り空 何も観えやしない・・・ 午前5時半頃から起きだしたのに そんなに 簡単に幸運の女神は 微笑まないもんだね。
29日に 頑張ってみるよ・・・・
師匠が 西栗栖無人駅で遭難していたら クライアントや キャスター 家族は それを考えると 背筋に冷たい物を感じるね。
誰か 師匠の 無謀なほどの 一途な走りに ブレーキをかけられませんか? 
無理だとは、わかっているが。 

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2013年11月25日

         

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