アンナ

アンナ

image-3.jpeg始まるのを待ってはイケナイ。自分で何かをやるからこそ、何かがおこるのだ。
 ーーー植村直己ーーーー

 【人生は冒険なんだ】と、教えてくれたのは、幼少の時、オフクロにもらった、「エルマーの冒険」の本。
image-14.jpegそして、中学生の時、スカイセンサーという、お小遣いを貯めて買ったラジオから流れてきた、「植村直己の冒険時代」という、講話だった。 
 1974年、33歳でグリーンランドから、アラスカまでの北極圏1万2千キロを犬ゾリで、横断に挑戦したんだ。植村さんは、毎日500回ムチの使い方を、エスキモーにimage-1.jpeg教わり、練習した。
イヌとの付き合い方を学ぶのに半年間費やした。 そして12匹のわんちゃんと仲良くなって、雪と氷に包まれた未知の世界に、カットんで行く!  ドラマは始まった。

犬ゾリのリーダー犬は引き綱が2メートル程長いんだ。そのスタイルで他のイヌを引きながら走るからね!
image-10.jpeg植村さんは、最初、ケンカが強いイヌを、リーダー犬にしたんだね。 これが、大失敗! ケンカばっかりしちゃうんだ。他のイヌに代えてみても、結果は同ph01.jpgじ。 権力闘争・・人現社会みたいだね・・・
仕方が無く、誰ともケンカしないで、いつも、端っこで怯えている、メスのアンナを先頭にしてみたんだ。 これが、なんだかよくわからないけど、上手くいったんだ。 
全く、イヌも見かけによらないゼイ(>_<) 
さーて、時間もない、「よし、出発だ!」・・・でも、こんなんじゃあ、無論、スキダラケ・・・・旅は、もう大ピンチの連続、連続・・どのイヌもアンナを無視している。 リーダーと言うより、マラソンのペースメーカーぐらいにしか、他のイヌは思っていないようだった。
それでも、そんなアンナimage-11.jpegが、植村さんには、安らぎだった。  犬ゾリが海に落ちることも、しばしば・・・・ そんなときは、食糧を捨ててでも、先ず犬たちを助けた。
植村さんとわんちゃんたちは、人間とイヌという、生物の枠を超えて、心のシーソーゲームをしていったんだ。ギッタンバッコン・ギッタンバッコンってね!  
旅の半分程来た時、犬たちの精神状態、体力に限界が来ていた。イヌの引き綱がもつれ、切れた。極限状態にあった、犬たちは、急に、暴れだし、4892955124.jpg一斉に、遙か彼方へ、走り去って、植村直己は、北極圏の氷の世界にたったひとりになってしまった。 シロクマもうろちょろしている。 もう、いくら前向きな植村さんでも、希望は無くなってしまった。しかも、ビュービュー吹雪いている。  こんな状況・・オイラなんて、ちょっと空想しただけでも、震えimage-7.jpegが来ちゃうよ・・。
 みんなも、思い描いてみてよ・・・身が凍る・・・・まさに・・
 『間違いなく、ここで死ぬ』植村さん、は、「絶望の瞬間」と後で記している。  流image-16.jpeg石に、北極圏ひとりぼっちでは、「Never Never Never Give up! 」と言う意識も、薄れゆく・・茫然自失の中、植村直己は凍傷からくる睡魔に襲われる。 
その時、かすかにコッチに向かって、走ってくる、動物の姿が目に飛び込んできたんだ。 アンナの体温で、植村は、意識を取り戻していく。  言葉にならない思いを込めて、植村直己は、アンナを抱きしめ、頬ずりをして、「お前がいてくれるなら、何も怖いものはない」・・そう心から思えたそうだ。
  image-13.jpegでも、現実的にアンナ一匹では、ソリは引けない。  それくらいのことは、植村さんだって、気づいて居たはずだ。 それでも、アンナの存在が、とてもとても、懐かしかったと言う。ここで、進まなくては、この、北極圏に、もう二度と拾えない落とし物をしてしまう。「行こう、アンナ!」「オレはここに居るよ」 
 そうすると、どうしたことだろう、 アンナが再び、植村直己のもとを、離れ、吹雪の中にフェードアウトしてしまった。    
でも、植村の背筋は伸image-8.jpegびていた。  視線もまっすぐ、前を向いていた。 それから半日も過ぎた頃だろうか、 もの凄く沢山のわんちゃんの声が、聞こえてきた。 アンナだ・・
なんと、アンナが、他の11匹のわんちゃんたちを、全員連れて来たんだ。 
奇跡だ・・!
そう、最初から、アンナは植村さんを見捨てたんでは無かった。気が動転してソリを離れていった、他の仲間たちの居場所を把握しに行ってたんだ。。そして植村さんの無事を確認する為に戻ってきてた。そして再びリーダーとして、他の仲間を、全員連れ帰ってきたんだ。  もの凄いリーダーシップだ!冷静だよな・・・

 限界まではひとりで行ける。でも限界を超える瞬間、そこにあったのは信頼し合った仲間のアンナだった。  1万2千キロに及ぶ道のり、・・走り抜いた。 無事、P1080806.JPG旅を終えた植村直己は、アンナを日本に連れて帰ったんだ。帰国後、アンナは旭山動物園に引き取られ4頭の仔犬を生んだ。
 アンナはもう居ない、仔犬たちの子孫は、今も旭山動物園にいるのだろうか・・
  オイラは、君たちにとても逢いたい・・・
限界を超えてこそ 我が人生だ・・・小さくまとまるなよ、
  土曜日は、毎月のオイラのスーパーエネルギー源、
ツカちゃんとOK牧場だった。
 この酒こそ、オイラの人生の実感なんだ! 
  オイラはここに居るんだ・・


「アンナ」へのコメント

まず最初に 親友のO先生の首にマフラー。良くなられたんですね。行き過ぎた運動はセーブしてください。
山中教授が表紙に出ている『致知』これもO先生の愛読書。
何事にも周到な準備が必要な事 リーダーを選ぶ難しさ 師匠も同じ経験をされているのでは?信頼し合った仲間の大切さを 身にしみて感じられているのではないか。ソリ犬アンナによって助けられた北極圏の植村直己さん。前向きに進む気持ちにさせてくれた仲間のアンナ。 このような仲間を沢山持てれば最高の人生が送れるに違いない。
これがオイラの限界という『ギリギリの人生』を経験していない自分に反省。チャレンジすべき事が きっとすぐ側にあるのに見て見ぬ振りをする平和ボケの習慣がついてしまってのかな。
心の垢を落とし心眼で物事を見つめ 前向きに時間を使っていこう こんな気持ちにさせていただきました。 外はどんよりした冬景色になっていく中でも光明を見出したような気持ちになり 師匠のブログに感謝。

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2012年11月23日

         

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