君の手を握る ☆

 君の手を握る ☆

 組曲『虐殺』を見た。 これは 天王洲 銀河劇場で 演じられたミュージカルなんだ。

2009_10110003.JPG2009_10110001.JPGして、 これはまた、 秋田の没落農家の子に生まれ、働く者の悲痛な声を我が物として 生きた 「蟹工船」の著者、小林多喜二の生涯の記録なんだ。 

 29歳で 官憲に虐殺された抵抗と闘争の生涯が6人の役者と一人のピアニストによって、 騒然と オイラの心に 映写された。

 2009_10110016.JPG多喜二の思想家的な面は、正直、オイラの肌には合わないんだよな。 

 でも、生き方に 一貫性があって、 ブレナイところは、グッときた。   多喜二の小説は 多喜二の 心に焼き付いて離れないシーンを映像のように ノートに浮かびあがらせているんだ。

 これが、 群衆を ひっぱり そして官憲に、拷問という形で 虐殺されてしまう。  ものすごい 影響力をもった人だったんだ、なと、唸ってしまった。 

 彼には 奥さんも居たし 恋人もいた。   そんな 彼女たちに 多喜二はしばし 手紙を送ったんだ、そして最後に 必ず 『君の手を握る』 と書いたそうだ。  この 言葉とっても好きだ。

   とても 力強いし、 安心できるし 粋だ!!2009_10110013.JPG

 

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 恋人役が 石原さとみ、ものすごく奇麗・・

でも、オイラの 目に留まったのは 妻役の 神野三鈴の方だ。 彼女はこのミュージカルのピアノ担当の、JAZZピアニスト小曽根真の 人生での相棒なんだ。  この神野三鈴の演技が  ド迫力だった。

2009_10140005.JPG  彼女の演技は 正直 オイラの 肌にに合うんだ。  彼女は 多喜二の”命の砂時計”から、絶えず砂が落ちていくような 激動の空間を 妻の立場から 魂の演技で、演じきった。

 まさに光ってった。  2009_10140002.JPG相棒の小曽根 真のピアノが 彼女の演技を 120%に持っていってるのかもしれない・・ ピアノは 音というより、振動だった。 あの、時代の振動が 来た。凄い!!!

 神野三鈴の、役者としてのモットーを、後で パンフレットで見て、オイラは納得したよ。 2009_10110014.JPG

“劇が伝えたいことを、豊かな『笑い』に包んで届ける” とあった。   

この組曲『虐殺』 明るい話ではないんだ。 でも、彼女の演技からは、 むしろ 明るさ、希望を感じていたんだって。 あとで オイラ自身気が付いたよ。

  2009_10110010.JPG まさに、 手を握られている 安心感がそこにはあった。  

    オイラも、 医療人のひとりとして、男として、人として

 自分を信じてくれる人達の、 手を握り続けて居られる存在に ならないと・・・  そんな、ザワザワトシタ 波がオイラを 包み込んでいった。

                 

                          君の手を握る          y・k

 

 

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カテゴリー:院長ブログ  投稿日:2009年10月16日

         

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